製造番号を読む(陸軍航空機編)


 陸軍航空機の製造番号の特徴

※ 試作機の場合は、キー○○の番号を使う。(例 4301: 1式戦はキー43)
※ 量産されると100番に試作機からの通算製造数を加えた数から最初(例 1式戦114:下図参照)の製造番号とされる。
 即ち114から100を減じた数(14)が実際の製造数となる。

※ 100番台からの製造数は実数(例 3式戦の501号等)である。
   (当然最初の112を減じた数:501−112=389がその型式の本当の製造数となる。)
※ 1000番台以降については、同一機種で製造会社を異にする場合、型式が異なる場合に2000番台等となっていく。
  当初、よく言われていたことで、「防諜の意味でランダムな数を加えた。」のではなく、明らかに軍部の統制下で、生産管理を
された、統制に基づく番号の振り分けをしている。これにより、型式の判別、製造所の判別が容易となり、不具合が生じた場合
に是正が容易になる等の理由である。



1 1式戦「隼」:中島・立川・航空工廠の場合

製造所 製造番号(始) 通 算 製造番号(後) 通 算 生産数
1型試作機 中 島 4301〜 43 1号機 〜4313 13号機 13
1型量産型 中 島 114〜 100 14号機 〜 816 730号機 716
2型試作機 中 島 5001〜 5000 731号機 〜5008 739号機
2型量産機 中 島 5009〜 740号機 〜7489 3229号機 2489
3型試作機 中 島
24 3208
中島生産数計 3232
1型量産型 航空工廠 1001〜 1000 1号機 〜1050 50号機 50
2型量産機 立 川 15001〜 15000 1号機 2492
3型量産機 17001〜 17000
2542
型式が変更されると頭の番号も変わる。
総生産数5735機(試作機含め5774機)
エアーワールドJ&P No3 1式戦「隼」生い立ちの真相(3) 大島賢一著を参考

 

2 2式戦「鍾馗」:中島及び3式戦「飛燕」:川崎の場合 

2式戦「鍾馗」:中島の場合 3式戦「飛燕」:川崎の場合
型式等 製造番号 型式等 製造番号
試作機 4401〜 試作機 6101〜
増加試作機 4404〜 増加試作機 6104〜
1型 113〜 1型甲 113〜
1型甲 1型乙 501〜
2型甲 1001〜 1型丙 3001〜
2型乙 1354〜 1型丁 4001〜
2型丙 1750〜 2型 5001〜
3型
総生産数 1225機