秦代革甲冑
槍(戈)兵 指揮官クラス 弓(弩)兵
CG 秦代 革甲冑 No1 CG 秦代 革甲冑 No3 CG 秦代 革甲冑 No2
2009年10月18日 2009年10月24日 2009年10月20日
左:
 この作品は、秦代の下級兵士である槍(戈)兵を再現した。
 装備としては旧式(秦代初期頃)と言う設定である。
 甲冑は、革を長方形に裁断し、革片を組み合わせ赤紐で綴じている。
 装備は銅製の戈で、滑り止めのための革製の紐を巻き付けている。
 ベルトに携行しているのは戦利品の銅製短剣である。
 
中:
  青銅製の冑、革製の甲、青銅製の剣を装備した秦軍指揮官クラス  
右:
 右の槍(戈)兵と同様式の革製の甲冑を装着している弓(弩)兵である。
 脚絆は、秦朝以前から兵用として使われていたと考えている。
 脚絆は、足下を防護するとともに、防寒効果もある。
 藪や林の中を進む場合、ズボンの裾が開いていると害虫や蛇に噛まれやすこなる。
 それらの進入を防ぐためズボンの裾を絞るのである。
 また、ズボンの裾を絞ることで、保温効果もあり、足下からの冷え防止になる。
 戦闘の場合、戈等で足下をはらわれた時の防護処置として、脚絆の中には木や厚革を入れ被害の軽減を図っている。
 現物がほとんど残っていない古代甲冑を製作する場合、兵士の立場になって考えると当然このような処置は充分に
行われていたと考えるのが妥当であろう。 
 過酷な状況下での適応能力は現代人よりも進んでいる。

 甲冑を作るだけなら誰にでもできる。しかし、このような事まで考えて作製できるのは船津3D工房だけである。
 古代甲冑を研究しながらの作製には時間がかかるが、楽しみながらやっている。
 考古学者の意見も聞きたいが、それもままならないのが現状である。
サンプル集(最近制作した作品)

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